乳がん検診、検診センターとクリニック、どちらで受けるべき?- 高山医師のオピニオン

高山 伸 医師
[オピニオン]
国立がん研究センター中央病院 乳腺外科 医長

がん検診に関しては、日本医師会ホームページを参考にして頂くと良いと思います。「健診と検診の違い」から詳しく記載してあります。

  参考:がん検診とは|知っておきたいがん検診 (med.or.jp)

初めて乳がん検診を受けようと考えている方は、自覚症状の有無で受診先を判断してみてはどうでしょうか?

自覚症状のない場合は、お住いの自治体や勤め先の検診の時期を待って、乳がん検診・検診センターを受診すれば良いと思います。費用も抑えられます。

一方で、少し気になる症状がある場合は、クリニックでの検診をお勧めします。その場合は、検診扱いか保険診療になるかは受診先の判断になると思いますが、気になる症状がある場合は、費用はともかく、早めに検査を行って欲しいからです。

クリニックの場合は、マンモグラフィだけでなく、乳腺超音波検査や針生検などの精密検査まで行えることも推奨する理由です。

また、2回目以降の検診を検討されている方は、1回目の健診結果が「異常なし」であれば、各自治体の検診で十分と思います。

一方で、乳腺嚢胞や乳腺線維腺腫など乳癌と紛らわしい所見を指摘され、「要経過観察」となった場合は、クリニックでの定期的な検診をお勧めします。

紛らわしい所見に関しては、経時的に変化がないかどうか経過観察を行うことが重要だからです。

是非、「乳腺のかかりつけ医」となるクリニックの先生を見つけてください。

乳がん検診の内容等に関しては、国立がん研究センターのがん情報サービスのホームページも参照にしてください。

  参考:乳がん検診について:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] (ganjoho.jp)

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[備考] 本オピニオンは、医師が経験に基づき一般的な医学的見解を述べたものに過ぎず、個別の事例についての所見を述べたものではありません。 個別の症例については、必ず医師に直接ご相談下さい。

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