乳がんの治療は原則、科学的根拠に基づいたガイドラインがありますので、それに則ってどこの病院でも科学的に最も治療効果が高い標準治療をおこなうことになります。
しかし、乳がん治療は近年、非常に複雑になってきておりますので、乳がん治療に精通した乳腺専門医がいる施設であれば安心です。
手術数が多いということは、乳がん治療の専門医がいることが多いので、手術数はある程度、病院選びの目安になります。また、乳房再建を行うなら専門とする形成外科医がいて、認定施設である必要があります。
最近は腫瘍内科医が増えてきましたが、まだ全国に充分にいるわけではありません。従来、乳がんの薬物治療は外科医が実施しており、薬物治療に詳しい外科医も多いので、腫瘍内科医がいないから心配ということはありません。
乳がんは若い年代で発症しやすく、仕事や育児との両立など、負担も大きくなります。こうした面をケアするような体制があるか、通院しやすいかどうかも病院選びの鍵となります。
また、妊娠中の乳がんなど特殊な場合には、経験のあるところに相談するのがお薦めです。
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[備考] 本オピニオンは、医師が経験に基づき一般的な医学的見解を述べたものに過ぎず、個別の事例についての所見を述べたものではありません。 個別の症例については、必ず医師に直接ご相談下さい。