HER2とは(ハーツーとは)、細胞の増殖に関与するとされるタンパク質です。HER2陽性乳がんでは、がん細胞の表面にHER2タンパク質が過剰に発現しており、がん細胞の増殖に重要な役割をしています。
HER2は、正常な細胞にもわずかに存在し、細胞の増殖調節能を担っていると考えられていますが、過剰に発現、活性化することで細胞の増殖制御ができなくなりがん化すると考えられています。
HER2陽性率が高い腫瘍としては、乳がんや胃がんなどがあります。乳がんでは15~30%、胃がんでは20~25%程度がHER2陽性であるといわれています。
このタイプは「HER2陽性乳がん」もしくは「HER2タイプ」と呼ばれ、HER2タンパク質の働きを抑える作用がある分子標的治療(抗HER2療法)の適応となります。
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